2005年8月26日金曜日

線香花火が白い花になりました

8月23日は二十四節気でいえば処暑でした。暑さも峠をこえ、朝夕も涼しくなる頃です。こどもたちの夏休みもあと1週間たらず、宿題の追い込みも忙しく、楽しかった夏の出来事もちょっとほろ苦く思い出しながら日記や絵に書いていることでしょう。


森の中にはすでにススキも開花し、ナナカマドの実も赤くなり始めています。そんな中、まだ緑濃い藪の中にまっ白な線香花火のような花を見つけました。

これはシシウドといっているセリ科の花だと思います。まるで線香花火が、夏の思い出に真っ白な花になったような花の形です。『福井の野草(下)』(福井県植物図鑑)ではシシウドの中の少し葉が大きいものはミヤマシシウドというそうです。


ちなみに春の山菜のなかの人気のひとつ「ウド」はウコギ科で同じウドでも全く別物です。






2005年8月23日火曜日

クズ(葛)の花が咲きました

つるを伸ばし、ありとあらゆるところにからみつくクズ。草刈り機にもからみつきエンジンをストップさせてしまうクズ。日本の夏はわが天下ともいわんばかりに、その生命力を謳歌させているクズ。どちらかというときらわれもののクズですが、初夏の新芽(伸び始めたやわらかいつるの先端)はてんぷらにしても美味しいし、秋はそのつるがリースづくりの格好の材料に、そしてその根っこは葛粉になり食用・薬用としとても重宝されてきました。葛の葉お皿にもちょうどよいし、草木染の染料になったり、その丈夫な繊維を使った葛布というのもあるそうです。


クズはくずにあらずと・・・。葛はもっともっと活用されてよい有用植物だと思います。


クズは秋の七草のひとつでもあります。そのクズが夏の終わりに花を咲かせます。


明るい紫色の房状の花が下からだんだんと咲いていきます。まだ咲き始めたクズの花を摘んできてホワイトリカーに散らせました。クズの花見酒です。これからどのようになるのかな。また後日報告しましょう。


2005年8月19日金曜日

森の王様

キング・オブ・ザ・フォレスト、つまり森の王様ってだれのこと?欧米ではオーク(Oak)のことを森の王様と呼び大変尊重しています。それではオークとは日本では何の木かというと、ちょっと複雑になってきます。明治の頃、英国から堅い木の材で作った立派な家具が輸入されたとき、その木を樫と訳してしまいました。ところが英国には緯度でいえば北海道のような寒いところで常緑広葉樹の樫は育たず、落葉広葉樹の楢が育っています。オークとは樫ではなく楢だったのです。どちらもブナ科に属しどんぐりの実をつけます。日本人には長らく杉や桧などまっすぐに育つ建材としても優秀な針葉樹信仰があり、楢の木などは姥捨ての楢山といわれるように、雑木として見下げられていました。ですからオークをとても楢とは訳したくない主観的なものも日本人の意識にはあったようです。


楢の中でも、ミズナラは大木になり材質も優秀で家具をつくる材料としてはもっとも重要なものになっています。八ッ杉の森を歩くとどこでも、ミズナラの幼木を足元にみつけることができます。一粒のどんぐりの実が30メートルの大木に成長すると考えると生命の不思議さを感じずにはいられません。今年はミズナラの木にもいっぱいどんぐりの赤ちゃんがついています。この秋が楽しみです。






2005年8月11日木曜日

この秋はどんぐり豊作かな?



八ッ杉千年の森にはコナラ,ミズナラなどどんぐりの雑木林がひろがっています。さてさて、今年はどんぐりたくさん実るかなと森の中をのぞいてみると、まだ小さいけれど、どんぐりの赤ちゃんがいっぱいです。栗の木にもいっぱいいがいががついています。栗もどんぐりの仲間だということはご存知ですね。八ッ杉千年の森は標高400~500メートルの落葉広葉樹林帯で、どんぐりのなるブナ科の仲間としては、ミズナラ、コナラ、クリ、アベマキなどがたくさん生えています。八ッ杉千年の森のシンボルマークもミズナラの葉をつかっています。ミズナラは太く巨大な木に成長し、その根も太く大きく横に広がり山をしっかり守ってくれます。昨年は台風、豪雨と幾多の自然災害でどんぐりも不作でした。えさを求めての里でのクマ騒動で大変でしたね。今年はクマさんも山のどんぐりでおなかいっぱいになるようにどんぐりの成長を見守りたいと思います。



2005年8月9日火曜日

本日、8月8日は八ッ杉オープン記念日


平成8年8月8日、八ッ杉にちなんで8並びのこの日八ッ杉森林学習センターが開館しました。
この日の記念イベントは木炭自動車を先頭に今立町役場前から、八ッ杉千年の森までの標高差400メートル、約10キロ区間のオープンパレードでした。
沿道には開館を祝うたくさんの方が手を振ってくださいました。
この日の木炭自動車は群馬の自動車整備専門学校から教官や学生さんが開館を祝って運んできていただいたもの。


この木炭自動車、2年後の1998年秋には八ッ杉森林学習センターの環境学習プロジェクトとして 木炭自動車チームの新たな製作による「千年の森号」として世の中に発表。
おりしも、地球温暖化に対する森林の役割が大きく位置づけられた京都議定書、脱化石資源・自然エネルギーのホープとして森の国日本に森林バイオマスエネルギーの導入をアピールする宣伝カーとして「千年の森号」はスタートしました。